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千原 順三
Proc.2nd Int.Conf. on the Properties of Liquid Metals, p.137 - 141, 1972/00
今までの理論では、電子をあつかうときは、イオンをバックグラウンドにし、イオンをあつかうときは、電子をバックグラウンドにする一成分系的な計算しかなかった。以前に定式化したハートリー近似の一般化を2成分系に拡張し、また、クーロン力で相互作用する体系に対しても適用できる動径分布函数に対する積分方程式を用いることにより、液体金属を電子とイオンからなっている2成分系としてとりあつかい、静的及び動的構造因子を求めた。イオン-イオンの構造因子は、液体金属でよく用いられるhard-sphereモデルにくらべて、波数Qの小さい方に少しずれ、非対称なひずみを示している。イオン-電子の構造因子は小さい。電子-電子の構造因子は1成分系モデルのものと、ほとんど変わらない。